フライパンの板厚に注目していただくと、 極フライパンは1.6mmですが、 極 厚板フライパンは3.2mmと倍の厚みがあります。 重さもほぼ倍となります。軽ければ良いと言うものではなく、重さには理があります。
板厚が倍となる極 厚板フライパンは、焼き物専用と考えていただき、 より美味しく焼き物を仕上げたい方におすすめいたします。 極フライパンの方は、焼くことに加えて、少量の炒め物なども調理しやすいです。 しかも、より軽くなりますので、普段使いには相応しいです。 軽い点では、油返し時の鍋の上げ下げがしやすい。炒める時には、あおることがしやすい。 また、お手入れ時にも扱いやすくなります。 ただ、重さには理があり、美味しくする要素があります。 その点でも、軽くなるとは言え、ほどほどの重さがありますので、 極フライパンは、バランスがとれているとも言えるでしょう。
極 厚板フライパンは、重さがある(板が厚い)ことで、しっかりと板に熱を溜め込むことができます。 そのため、予熱後は終始弱火で、しっかりと食材に熱を届けることができます。 その結果、食材の表面を黒く焦がすことなく、厚みのある食材の内部にまで熱を届けます。 しかも、温度むらが少なくなるため、焦げ目も均等に付きやすい。 すなわち、美味しく仕上げることができます。 ただ、極フライパンの方の予熱が1分程度が目安であれば、同サイズの極 厚板フライパンでは、 1分30秒から2分ほどで、やや長めにしていただく必要はございます。 温まるまでに時間はかかりますが、一旦温まれば冷めにくく、弱火で十分な熱を届けることができます。
美味しさを最優先されたい方には、極 厚板フライパンです。 ただ、極フライパンでも、鉄製のものが初めての方には、油馴染めが良い点などで 十分美味しさを感じていただける面もございます。 気軽に使っていただく上では、まずは、極フライパンをおすすめすることが多いです。 また、極 厚板フライパンは、今お使いのものと併用いただく。 あるいは日常使い用のフライパンと使い分けていただくのが理想かもしれません。 もちろん、重さにあまり抵抗のない方にはおすすめできるでしょう。 ご自分に相応しいものを選択下さい。
道具選びの眼:フライパンを選ぶ 第1回 鉄 VS フッ素樹脂加工
道具選びの眼:フライパンを選ぶ 第2回 比較実験 油なじみ
道具選びの眼:フライパンを選ぶ 第3回 極 VS レギュラー
道具選びの眼:フライパンを選ぶ 第4回 正しい使い方
道具選びの眼:フライパンを選ぶ 第5回 厚板 VS 薄板
道具選びの眼:フライパンを選ぶ 第6回 フライパン VS 炒め鍋
道具選びの眼:フライパンを選ぶ 第7回 セラミック VS フッ素樹脂
道具選びの眼:フライパンを選ぶ 第8回 サイズでの比較