この時期、新しい生活習慣を作ることが求められています。 その時、習慣作りを助けてくれるのが、使いやすい道具たちです。 そして、この機会に新しい生活習慣の一つにしたいのが、出汁をひくことではないでしょうか。
お料理にとっての肝心要の味。わが家の味を人任せではなく、自分らしいものとすることができる。 この出汁をひくことの価値を私に教えてくれたのが、料理研究家の辰巳芳子さんでした。 その時のレポートがこちらのページに 記録されていますので、参考にしてみて下さい。
さて、実際に出汁をひくためには、どのような道具を使ったら良いのか。 これが意外と見逃しがちな盲点かもしれません。 相応しい道具を選べば、それが一時的なことで終わらず、習慣化されることにつながるでしょう。
そこで、まずは、手軽に出汁がひける専用の鍋が発売されていますので、 新潟燕の出汁とり鍋をおすすめいたします。 こちらなら手軽にひくことができます。
そして、辰巳さんは、さらに思慮深く、計画的に行うことを推奨しています。 「現在の料理関係の番組や本の多くは、一回の食事のことしか考えていないため、 そのとき食べるものだけを作って終わりです。しかし、台所仕事をもっと大きな枠で とらえて組み立ていく方が合理的であり、労力も軽くなるのです。」 そこで、週に1回「出汁の日」を決めて、出汁をひき保存しておきます。
その時は、1回あたり2Lの出汁をひくことを想定しています。 その点では、たっぷり容量で、しかも保存容器も付属されている 辰巳芳子さん監修のお鍋、MIMOZAをおすすめできます。 また、日常使いにも相応しいものとしては、 高さの半分程度で2Lとなると、一般的には両手鍋22cm、深型であれば両手鍋20cmとなります。
そこで、おすすめは、ジオプロダクトポトフ鍋20cmです。 取っ手も握りやすいので、いっぱいの出汁を注ぐにも安定感があります。 取っ手はステンレスハンドルですが、握る部分は熱くなりにくくなっています。 しかも、注ぎの切れがよいので、快適に作業ができます。 なお、2Lを注ぐ時に、重くなるので片手鍋ではやや難があります。
お水を2L注いで、昆布を30分ほど浸しておきます。 5cm角に切った場合で、これを5〜10枚入れます。 その後、中火の強で煮立てます。 しだいに、昆布が広がり、ヒラヒラと舞い、細かい気泡が表面につきはじめます。 沸騰させてしまうと臭みがでてしまうので、この段階で火を弱めます。 弱火でその後、20分ほどを目安に今しばらく煮出しを続行。
そして、昆布を取り上げて、50cc程度の水を「の」を描くように回しいれて、 鍋内の温度を一旦下げます。 そこで、削り節を40gほど(ひとつかみ強)を鍋全体に広がるように投入します。 なお、温度を下げないと、削り節が浮き立って沈んで行きません。 そして、20〜30秒程度ほどで、火を止めて、すぐに濾します。
お鍋から注いで、そのまま保存するのに相応しい容器を用意します。 そこで、おすすめしたいのが、 野田琺瑯の持ち手ストッカー角型Lを2つ使うスタイルです。
1Lづつを2つに分けることで、使いまわしがよくなります。 四角形ですから、2つを横並びにしますと、冷蔵庫で見た目もすっきり。 また、注ぐ時にも、角を使えるので注ぎやすい。 素材は琺瑯製ですので、保存状態を良くしてくれます。 口径も高さも程よく、鍋から注ぐ上でも注ぎやすい。 また、手が付いているので、うっかり滑らすこともありません。
そして、この容器にちょうどおさまる濾し器を置きます。 容器にそのまま置けて、手で添える必要がなく、固定できるフックが付いているもの。 それが、アイザワの万能コシ小です。 これで、容器2つにそれぞれ注げたら、いわゆる一番出汁の出来上がりです。
さらに、ニ番出汁に進みます。残った昆布と削り節に、1Lほどの水を加えて中火にかけます。 煮えてきたら、ひとつかみの削り節を投入。しばらく弱火で静かに煮立てます。 味見をしながら、頃合を見計らって同じように漉します。 ただ、1番出汁で昆布の旨味をじっくりと抽出していますので、物足りなさを感じるかもしれません。 結果としては、3Lの出汁が引けました。
このように鍋と道具を生かしながら、自分なりのスタイルを確立してみて下さい。 そして、この出汁とりによって、わが家の味、自分らしさを取り戻して下さい。