美味しくなる理論である「160〜180度の温度帯で熱を通す」ために、まず予熱をします。
フライパンに食材を入れる前に、この温度になるまで、予め(あらかじめ)温めることです。
ガスコンロの中火で、一般的な26cm前後のフッ素樹脂などが塗装されたフライパンで、60秒程度が目安となります。
なお、家庭用のガスコンロの目安として、中火とは、炎の先端がちょうど鍋底にかかる程度の火となります。
そして、弱火とは、その中火の炎の高さの半分程度の火となります。
弱火の制御がしやすいイワタニアモルフォ・プレミアム
予熱の後半には、差し油をして、全体にむらなく油を行き渡らせます。
そして、食材を入れて行きますが、予熱後は、弱火で調理ができます。
それは、調理していく温度も同じく160〜180度であり、弱火で、その温度を維持できるからです。
また、電磁調理器(IH)でしたら、中レベル(消費電力700〜800W)で予熱して、その後は弱レベル(200〜300W)となります。
なお、強レベルで予熱すると、発熱する箇所のみが極端に高温になり、フライパンが変形してしまいます。
食材投入後は、食材の状態、特に色合いや香りを観察しながら、基本的に弱火および弱レベルで熱を通して行きます。
焼き物であれば、こんがりと狐色になり、よい香りが漂ってきたら出来上がりです。
炒め物や揚げ物も基本的には焼き物と同じですが、食材の中心部まで熱が通ったら出来上がりです。
かたや、火力が強すぎる、および火にかける時間が長くなると、食材表面が黒く焦げて炭となります。
火加減は基本的に弱めで、よく観察しながら調理します。
弱火が基調であることは、省エネにもつながり、フライパンの寿命も長くなります。
また、180度の上限があるとは、制御しなければなりません。自制が必要です。
かたや、上限がないことは、制御ができない放縦に陥りやすい。
自制するとは、自らが主体的に行う行為であり、そこに自らの意思があり、食べる時にも、そして、人との関係でも大切です。
控える、慎むとも表現できますが、それは放縦ではない、責任ある自由が潜みます。