ポーレックスジャパンの上岡佳世子前社長は、創業者のご主人亡き後に、会社を継承されました。 技術者であったご主人とは違って、大手化粧品メーカーにお勤め。海外でもお仕事をされていたと伺いました。 畑違いでご苦労があったことと想像しますが、化粧品メーカーで育まれたであろうアートとサイエンス、 そして国際的な感覚が今のお仕事に通じているように感じます。 「その時点で世の中に存在しないものをつくる」そんな研究開発を意欲的に行っています。
2016年に工場のあった鹿児島に本社を大阪から移して、日本製だけではなく、made in Kagoshimaとあえて表示されています。 そこには、その土地で働く社員の皆さんへの敬意が感じられて、鹿児島を社員の皆さんを大切にされていることが分かります。 鹿児島はお茶の産地でもありますが、そこからお茶を粉状にできるお茶ミルが開発されています。 こちらは抹茶に近いレベルまで細かくできます。その土地に根差すことで、社員の皆さんと強い絆で結ばれています。
また、海外に目を向けて、輸入も積極的に取り組まれています。 コロナ禍前には、36か国で販売して、総売上の4割を海外が占めていました。 そこでは、模造品などが作られてしまう状況があり、忍耐強く商標と特許で模造品対策を行うなど、 その結果、販売店から信頼を得て売り上げを伸ばされました。 加えて、国内での販売でも無理な交渉はされていないと感じます。 その結果、販売価格が乱れず、ブランド価値が維持されています。
また、日々見えないところで技術開発は行われていて、最近でもコーヒーミル等の ハンドルが外れずに回せるようになっています。この技術改良では、文部科学大臣賞を獲得しています。 ミルの刃も、2020年から、より少ない力で手軽に挽けるようになっています。 このように、日々地道に研究開発が行われています。以前も社員の皆さんとご来社頂いた機会がありました。 そこには、社員と一体となってこそ新たなものが生まれるメッセージを頂いたようでした。(おわり)
【編集後記】
ポーレックスさんの語りはいかがでしたか?
以前開催された勉強会ではポーレックスの物作りについてお話を聞ける貴重な機会をいただきました。
その時のみなさんの印象がとてもよく、聡明な社長さんは質問者に対して目線を同じにしてくださり、分かりやすい言葉で丁寧なご説明をいただきました。
技術者の方達も気さくで話しやすかったので、色々とお聞きしてしまいした。研究に対する熱意が伝わり、
ポーレックス製品と作る人がまたもや合致し、「だからいい道具が出来るんだ!」と思ったのです。
製品にかかわる人達の「情熱」を感じられるポーレックス、これからも大切にご紹介してまいります!