前回天ぷら鍋をおすすめしましたが、 かたや、家庭で揚げ物をしなくなっている現実もあります。 それは、スーパーやデパート地下街等で出来合いの揚げ物が 充実して来たのも原因のひとつでしょう。 問題なのは、そのようなものに依存していると、 いつしか、それが毎日の習慣となってしまうことです。 そして、家庭での揚げ物は、手間暇かかると言うだけで敬遠されてしまう。 しかし、レンジやオーブントースターで温め直せても、揚げ立てには到底かないません。 家族が求めている味は何であるのか。 もしかしたら、揚げ立ての味を知らない子供たちもいるのかもしれません。 そこで、出来合いばかりの日々であったのならば、今日を転機に揚げ立てに挑んでみて下さい。 もし、コロッケであれば、ジャガイモを茹でることから始めれればベストですが、 第一段階としては、揚げる前のコロッケも販売されていますので、それらを家庭で揚げみても良いでしょう。 とにかく、揚げ立ては、格段に味が良い。これぞ本物の味です。
ここで、家庭で揚げ物をしない原因を、さらに深く考えてみたいと思います。 出来合いのものばかりに依存してしまうのは、 「揚げ立てを食べてもらいたい」という気持ちがないからでしょうか。 それでも、お料理をする誰もが、心底では、この気持ちを持っているのだと思います。 それが、日常生活の忙しさに流されてしまい、お料理に時短ばかりを求める安易な風潮に流されてしまい、 その純粋な気持ちが隠れてしまっているとも言えそうです。 何のためにお料理をするのか。そこを、もう一度深く考えて行くことが必要だと思います。 「家族に美味しいものを食べてもらいたい」 それがお料理をする原点であり、素直な気持ちではないでしょうか。 しかし、日常生活の忙しさに、安易な風潮に流されるだけでは、これを実現できないでしょう。 お料理の本質的なところでは、強い意志が必要とされています。 「家族に美味しいものを食べてもらう」 その強い意志を愛情と言い換えることもできるのでしょう。 特に、揚げ物の場合は典型で、覚悟が必要です。 ですから、揚げ物に取り組むことは、お料理への態度を正す転機にもなりうるでしょう。 そこにこそ、家族みんなが喜ぶ美味しさは待っています。
さらに、家庭で揚げ物をしないもう一つの原因は、相応しい道具がないゆえでしょう。 そこで、覚悟を決めた方に、おすすめしたい道具が、 前回の天ぷら鍋に続いて、オイルポットとバットです。 今回は、バットに関して整理します。 バットは、ボールとは違って、食材を広げて載せることができます。 その結果、食材が積み重ならないメリットがあるため、食材を傷めず綺麗に一時保存できます。 基本は下準備で使っていただく道具です。 バットがあると、食材がよい状態になり、結果として美味しくなります。 魚や肉などを常温に戻す時に使います。 塩を振る場合にも、バットに置いて振れば均等に振ることができます。 魚や肉の下味を付けるために、調味料に浸けて置く時でも、 バットがあれば、均等に味を付けることができます。 酢で浸けたり、マリネなどにも相応しいです。 また、切った野菜などを一時的に置いておく上でも、バットに置けば見た目に美しく分別しやすくなります。 このように丁寧に下ごしらえができるのです。それは、お料理の要諦でもある段取りの良さにつながります。 こちらの「お料理上手は、バット上手」も参照下さい。
さて、揚げ物の時ですが、パン粉を付ける段階で、バットにパン粉を敷き詰めて 卵をからめた食材を載せていくと作業効率が良くなります。 そして、揚げた食材をバットの上の網に置いていくと、べとつかずに油が切れます。 そこで、揚げ物を想定しますと、油汚れを落としやすい琺瑯製の 野田琺瑯ホワイトバットを おすすめいたします。 その時、まず悩んでしまうのが、サイズでしょう。 ここで、当社の販売経験上で、家庭用の基本のサイズは中(21枚取)になると思います。 その前後のサイズ違いがあると重宝で、 初心者の方が、まず揃えると良いサイズは小(キャビネ)・中(21枚取)・大(18枚取)1個づつの3個に、 大に網を付けたセットです。これらを重ねて収納しても収まりが良いです。 今回この4点をスターターセットとしてご提供いたします。単品で購入するよりも、やや安価となります。 一般的には、バット中(21枚取)で、パン粉にまぶして、バット大(18枚取)の網付きで 油を切ると良いでしょう。油切りの時は、やや大きめの方が良いと思います。 このように揚げ物も、バットがあることによって作業効率が良くなります。 揚げ物を楽しむためにも、そして、お料理全般を楽しむためにも、バットという道具を見直してみて下さい。