加熱によって、見事にその姿を変貌させるのが鶏卵、たまごです。 同じたまごから、その色合い、その形、その固さあるいは食感、表面と内部の違いなど、まさしく七変化することが分かります。 そこで、温度に着目しながら、7種類のたまご料理を整理してみます。 1ゆでたまご、2目玉焼き、3たまご焼き、4オムレツ、5スクランブルエッグ、6カスタードプリン、7茶碗蒸し 以上ですが、お好みに応じて調味料等は添えて頂きます。
まず、ゆでたまごです。 たまごの主成分であるタンパク質は、熱によって固まる性質があることを利用して茹でます。 たまご全体が80度になれば、固(かた)ゆでたまご。70度にとどめれば半熟たまご。 次に、目玉焼きです。フライパンを予熱して160度から180度にして、たまごを割り入れて加熱します。 フライパンに接した表面は焼き固められます。そして、その温度を維持して加熱すると、 表面はこんがりとキツネ色に。黄身の部分はお好みの固さに調整します。
そして、たまご焼きです。 たまご溶液を四角い卵焼き器全体に薄く注いで、 瞬間的に全体が焼き固められて、それを巻き上げる。空いた空間で同じ作業を繰り返して焼き重ねます。 続いて、オムレツです。こちらは卵の表面は固めて、中は柔らかな半熟状態に。 丸いフライパンで、たまご溶液を同じく160度から180度で加熱します。 フライパンの縁を利用して形を作り、内部のたまごが固まらないように、フライパンをコンロから外したり近づけたりして調整します。
お鍋を重ねて、大きめの方に水を張って、小さめの方に食材を入れて、ゆっくりと加熱していくのが湯煎調理です。 十得鍋は湯煎調理には相応しいです。
今度は、スクランブルエッグです。こちらは、とろーりとなめらかな状態にします。 そこで、湯煎でゆっくりと穏やかに加熱して行きます。 最後に、カスタードプリンと茶碗蒸し。どちらも、たまご溶液を蒸して、張りのあるぷるんと柔らかな状態にします。 ただ、温度が高すぎると、硬くなる。 加えて、急激に温度が高くなることも、硬くなる。 そこで、85度以上にしないこと。60度になってからは1分間に2度以上は上昇させないことがポイントです。