持ち帰り寿司や回転寿司は流行りますが、めっきり家庭でお寿司を作ることが少なくなりました。 味にうるさい当社のスタッフは「外で食べる寿司は、酢がきいていないなあ〜」 やはり手作りに優るものはありません。 木曽さわらの飯台さえあれば、 すし飯は本当に簡単にできてしまいます。
最近こんなお便りも頂きました。「今回はひな祭り用にさわら飯台を購入します。 去年はボールを使ってちらし寿司を作ったら、べたべたになってしまい、 今年こそは失敗しないで作りたいと思います。」 電気ジャーの中でそのまま冷ます方も、この時代は多いのかもしれません。そこで、原点に返ります。
ご飯を広げて、適度に蒸気を飛ばのが飯台です。キラッと艶がでる。 手巻き寿司にしても、卓上に飯台があると、不思議と美味しく見えてしまいます。 しかも、家庭でお寿司ができれば経費節減、さらには美味しくいただけます。
そこで、今回は、山一さんの独自の技術で開発した、タガ無しのおひつ・匠(たくみ)飯台をご紹介いたします。 上写真の一般の木曽ひのきの飯台には、側板に銅製のタガがありますが、こちらにはタガがありません。 同じく木曽さわら材となりますが、側板の内部に、ステンレス製の金属線(径1.2o)を本来タガのある位置に2本貫通させています。 これで、タガが緩んだり外れる心配がなく、お手入れも楽となります。
専用蓋はありませんが、濡らした布巾を被せておくと、乾燥しづらく衛生的です。33cmまででしたら、 FR・ドビー織り布巾をおすすめいたします。 36cmのものは、幅42cmの日東紡の布巾がよいです。 飯台とともにお役立て下さい。
加えて、山一さんの自在のシリーズとなりますが、ひのきの長しゃもじをおすすめします。 柄が長いことで、あつあつのご飯を飯台の中で攪拌がしやすくなります。 また、しゃもじ先端が細く薄いので、切りやすく、ご飯も傷みません。 ちょっとしたことですが、作業が快適になります。
側板にタガのないことに注目。美しい木目の肌合いを楽しめて、お手入れも楽となります。
山一 匠飯台30cm
山一 ひのきの長しゃもじ
ここで、すし飯と太巻きの作り方をご紹介いたします。 まず、ご飯は文化鍋で炊きました。 鍋炊飯にもこだわりたいですが、もちろん電気ジャーでもOKです。 後で、すし酢(合わせ酢)で混ぜますので、水加減はやや少なめで良いです。 やや堅めの出来上がりが理想です。お鍋に、小さな昆布を入れて炊飯するのも良いです。
そして、通常は蒸し時間は15分ですが、10分程度で、飯台に開けます。 それまでに、合わせ酢を作っておきます。 今回は、3合を炊きますので、分量は、酢100cc、砂糖大さじ2、塩小さじ1です。 小さいお鍋に分量を入れて、さっとひと煮立ちさせておきます。
飯台にご飯を開けたら、すし酢をしゃもじの上に垂らして、全体にかけ回します。 しゃもじで、米粒を潰さないようにして馴染ませて下さい。 そして、うちわで蒸気を飛ばします。すると、部屋じゅうに酢の臭いが立ち込めて、 綺麗な艶がでて出来上がり。要は、混ぜて、扇ぐだけです。
そして、今回はこのすし飯で太巻きを作ります。 この時に使うのが、竹製のマキスです。 マキスに海苔を1枚おいて、ご飯を均等に敷き詰めます。 向こう側には、ご飯はのせずに少しあけておきます。 開いたスペースに酢水をつけておきます。これが海苔ならぬ糊代わりです。
その上に、たまご焼き、きゅうり、かんぴょう、桃色のでんぷを載せます。 かんぴょうは、しばらく水に漬けておいて、だし汁と醤油、みりん、砂糖で煮立てておきます。 そして、手前から向こう側へ、形を整えながら、ぐるりと巻きます。3合ですと、ちょうど3巻できます。 最後に、包丁に酢水をつけて切ります。この時も、潰さないように気をつけて下さい。