NHKテキスト「きょうの料理」から 作ってみたいと思ったレシピを一つ選んで、当店の道具を使って作ってみました。 今回は、10月号の表紙ともなっている「れんこん&きのこと鶏肉の甘酢だれ」。 炒める揚げる調理には相応しい極JAPAN炒め鍋28cmを使用してみました。 ただ、レシピ通りに作ってみようとしても、意外と不明な点が出てきます。料理初心者の方にはなおのことでしょう。 そこで、率直に思ったことを道具屋の視点で批評しながら、美味しく作るポイントをあげて作り手のフォローをして参ります。 皆さんも挑戦してみて下さい。
黄色パプリカがなかったので、ピーマンで代用。細ネギの切り方が自己流となっています。
今回は揚げ物で小麦粉を使わずに「片栗粉を薄くまぶす」とあるのですが、粉の違いで揚がり方が違ってきます。 片栗粉は、サクサクとした食感になる。色味は狐色が出にくい感じである。 いわゆる竜田揚げは、片栗粉を使います。また、むらなく食材に振るのも難しいので、水に溶かして漬ける等工夫も必要です。 今回のレンコンと鶏肉には、片栗粉によりサクサク食感が相応しいとも思いました。
続いて、「180度に熱し」とありましたが、温度計がなくても、何か基準になるものがあるとよいでしょう。 こちらのページを参考にしてみて下さい。 ただ、この180度の適温は、揚げるだけではなく、焼く炒めるでも同じであると認識すると良いでしょう。 この温度を感覚で身に付けて頂くことが、フライパン調理の王道でもあります。 また、温度をキープする上では、ある程度厚みのある、今回の炒め鍋のように1.6mm以上の板厚の鍋を使えると良いと思います。
「油を切る」という作業が2回ありましたので、やはり 小さめのオイルポットを常駐しておくとよいでしょう。 それがないと、そのまま捨てることにもなり、もったいないです。 そして、細ねぎを斜め薄切りするとありますが、意外とその切り方が分からない。 YouTubeなどで切り方を参考にできましたが、その切り方も紙面で解説すると良いかもと思いました。
深みのある極JAPAN炒め鍋28cmを使用しました。
「揚げ油を2cm深さまで入れて」パプリカとしいたけを1分間ほど揚げる。 一旦油を切って、続いて片栗粉で薄くまぶしたレンコンと鶏肉を揚げるとあります。 初心者は、ここで迷ってしまうと思うので、また油を2cmほど入れるなど記載があると分かりやすいでしょう。 ここでは、上下を返しながらとあるので、やはり2cmほどの油だと思われます。 ただ、本来は、揚げるのであれば、浸る程度の油であると熱も通りやすく熱むらもなくなり仕上がりが良くなります。
最後に、タレを絡ませるのですが、タレの入ったボウルにフライパンからの食材を移しているニュアンスにとれました。 かたや、レシピとは別のところでは、「油で揚げたら、甘酢だれを余熱でジュワッとしみ込ませます。」 余熱となると、油のみを切って、食材をそのままフライパンに残して、最初に揚げた食材を投入して、そこにたれを絡めた方がよいかもしれません。 ボウルに移すことで冷めてしまうからです。やはり、アツアツの状態で皿に盛りつけた方が良いでしょう。
今回のポイントとしては、レンコンと鶏肉の揚げ方だと思いました。できれば、浸る程度の油で、適温の180度をキープして揚げていけると良いでしょう。 また、レンコンが1cmで厚みがあるので、鶏肉とほぼ熱の通る時間は同程度になる印象です。同時に揚げて良いでしょう。 また、熱の通りやすいパプリカやきのこを加熱しすぎないように注意しましょう。 今回のレシピは、秋を感じるレンコンときのこを楽しめる料理だと思いました。