銅製品は、空気に触れることで、酸化被膜が形成されて茶褐色に、さららにすすむと緑青色に変色していきます。
しかし、その酸化被膜を磨き落とすことで、地の赤色の銅が表れます。
基本的に調理道具では、装飾品のように磨くことは少ないのですが、今回磨いてみました。
中村銅器製作所たまご焼き器関西型12cm
すでに10年以上は愛用しています。
外側は変色だけではなく、油が付着して焼けた黒色の層が形成された部分もありました。
そこで、今回は、鉄製フライパンと同じく、その油の層をマイナスドライバーで削って落としました。
多少傷はついてしまうものの、ほぼ黒い部分は落とすことができました。
その後、スコッチブライトのナイロンたわしで磨きました。
ここまでは油の層を落とす作業です。
最後に、変色の原因である酸化被膜を落とすために、銅磨きを布(あるいは付属されたスポンジ)に
付着させて丁寧に磨いて仕上げました。
その後、銅磨きが残らないように、お湯洗いして(洗剤は使いません)よく拭き取って完成です。
銅磨きは、以下の米国製ツインクルを利用しました。
ツインクル 銅・真鍮磨き
これらの作業では、マリーゴールドの手袋を
はめて行いました。
銅磨きなどの研磨剤の入ったものを使う場合には、手を保護するために、この手袋をすることは大切かもしれません。
1時間以上の作業でしたが、結果としてはピカピカとなりました。
上記のたまご焼き器を磨くと、新品同様の光沢を見せてくれました。
酸化被膜や油焼けが、ある意味では地の銅を保護していたのだと感じました。
ヨーロッパでは、銅鍋をキッチンに飾る、鍋をピカピカに磨く文化があるようです。
もしかしたら、道具への愛着が沸いて、その点でもお料理が美味しく感じられるのかもしれません。
時には、銅鍋をゴシゴシと磨いてみてはいかがでしょうか。