ナノセラファイン優や グリーンパンなどのセラミックフライパンは、 高温で熱してもフッ素樹脂のように溶けたりしないセラミックをコーティングしたフライパンです。 セラミックの遠赤外線効果により美味しく仕上がり、コゲつきにくく快適に調理ができます。 その特性を十分に生かして、その性能を長持ちさせるために、次のポイントを守って調理して下さい。
内面のセラミックは強火で熱しても「溶けてやわらかくなったり」「蒸発したり」しない素材です。 しかし、材料や油が入ったまま高温になりすぎると焦げ付きます。 セラミックの素材は高温に耐えても、フライパン内にある材料や油が、焦げて炭となり頑固にこびり付いてしまいます。
また、セラミックはフッ素樹脂よりも熱伝導が良くなりますので、比較的弱い火で短時間に 適温に到達することになります。フッ素樹脂は、熱伝導が悪いのです。 その時、フッ素樹脂と同じ火加減の感覚で調理すると、高温となり焦げ付いてしまうことになります。 その点でも、適温である160〜180度で調理いただくことが重要です。
ただ、フッ素樹脂でも、適温である160〜180度で調理いただくことは同じです。 この適温を守ることで、美味しくできるばかりか、表面が劣化しにくくなり、寿命を伸ばすこともできます。 ですから、それぞれのフライパンの特性を理解して、適温で調理する火加減の調整が大切とも言えます。
こ IH(電磁調理器)での扱いでも、火加減には注意して頂きます。 鉄製、フッ素樹脂コーティング、セラミックコーティングの3種類のフライパンを スイッチオンのまま(7段階の6…強火モード)で加熱した結果、いずれも約1分以内で フライパン中央部の温度が200℃を超えてしまいます。(IH機器は松下電器産業製2kwx2口タイプで実験) IHでは、全体をむらなく適温にするためには、鉄製フライパンの油返しも有効です。
IHは必ず中火モードで適温まで予熱して、卵やホットケーキなどは弱火に落としてから調理して下さい。 ステーキや炒め物は「強火でないとおいしくない」といわれますが、 セラミックフライパンは、適温に予熱したら、炒め物でも中火で十分おいしくできます。 IHのフライパン使いでは、どんなフライパンであっても強火モードは避けて下さい。
硬いようでもセラミックは金属ヘラでは傷つきます。 内面を傷つけないために、耐熱樹脂のヘラか木製または竹製のヘラをご使用願います。 洗うときは、クレンザー、金属タワシは絶対に使わないで下さい。 食器用洗剤とやわらかいスポンジで洗って下さい。 必ず毎回きれいにして下さい。
水滴はキッッチンペーパー、布巾で拭き取るだけにして下さい。 コンロで熱して乾燥させないで下さい。 弱火でうっかり長時間「空焚き」させると性能が極端に劣化することがあります。 油膜が焦げ付いて落ちない時は、研磨材を含まないメラミンスポンジで 軽くこすると比較的簡単にきれいになります。
油は200度を超えると急速に劣化が進みます。 これにより、料理が美味しく出来ないばかりか健康にも悪影響を及ぼします。 そして、フライパンの焦げ付きの原因にもなってしまうのです。 適切な温度で調理をすれば、料理も美味しく仕上がります。
強火調理といわれる「炒め物」「焼き物」・・・170〜180度
弱火調理といわれる「卵焼き」等・・・150度
揚げ物での高温・・・180度
揚げ物での低温・・・150〜160度