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道具のアフターケア

2018年4月30日

鉄製フライパン焦げ付きの原因と対処法

鉄製フライパンは、加工フライパンとは違って、長く使えて、しかも美味しい焦げ目を付けやすく、 シャキッと水分を飛ばして美味しく炒めることもできます。 しかし、使い方やお手入れを間違えると、本来の力を発揮できません。そこで、以下を参考にして下さい。

1.加工フライパンから取替えた場合は、火加減が強すぎる

フッ素樹脂等の皮膜が表面に加工されているフライパンは、 その皮膜がダメにならない限り、火加減が多少強すぎたり、 油の量が足りなくても 焦げ付かずに料理ができてしまう重宝なフライパンです。 それに対して鉄製フライパンは、料理する材料に合った火加減、適切な油の量を間違えると、 素材を焦がしてしまいます。 なぜなら、加工フライパンと同じ感覚で使うと、より強い熱量が伝わるのが鉄板の特徴だからです。 かたや、フッ素樹脂自体の熱伝導性は極端に悪くなります。

対処法としては、第一には、火加減を弱めにしていただくこと。 あわせて、その食材や量に相応しい油の量を見つけていただくこと。 そして、具体的には、予熱時に油返しの下処理をしていただくことで、 フライパンの表面全体がむらなく均一に温まり、予熱以降の火加減は、基本的に弱火で十分となります。

油返しに役立つのが、ステンレス寸胴型ミルクポットです。

2.フライパンを洗いすぎてしまうため、なじんだ皮膜ができない

鉄製フライパンは、調理するたびに、油が表面に吸収され次第になじんでゆく性質をもっています。 ところが、きれい好きな人は料理するたびに洗剤や金属たわしでゴシゴシと磨いてしまうのです。 ステンレスやアルミ鍋ならともかく、鉄製フライパンをこのように洗ってしまうと せっかく油がなじんだ表面をわざわざこすり落としているようなものです。

正しいお手入れは、料理が終わったらすぐに(鉄は時間がたつほど汚れが落ちにくくなります。)、 洗剤を使わず、棕櫚タワシを使って、水か湯沸し器のお湯だけで洗い流します。 その後、よく拭き取っていただきます。通常の鉄製フライパンであれば、その後フライパン内面に 油を塗布していただきます。

日常のお手入れには、品質良好で末永く快適に使える 高田耕造商店の棕櫚タワシを おすすめいたします。

3.いつも同じ所が焦げる場合は、焦げが付着している

フライパンのお手入れを怠り、焦げた成分が表面に残っていると、火にかけるごとに頑固に付着してしまいます。 すると、周囲との温度むらが生じて、焦げ付きやすくなります。 汚れや焦げ付きは、しっかり落としていただく必要があります。

この場合は、ナイロンたわしや金属タワシで汚れや焦げを磨いて落としていただきます。 研磨剤が入ったクレンザーを少量含ませると効果的です。 磨いた後の状態は、なじみを一旦除去した状態となります。 そこで、使い初めに行っていただく油慣らしを再度していただくと、早くなじみが形成されます。 具体的に、フライパンの高さの3分の1ほどの油を入れて、弱火で5分ほど温めていただき、油をオイルポット等に戻します。 冷めたら、キッチンペーパー等で、鍋の内側に残っている油を、鍋肌にまんべんなくすり込むように拭いて頂きます。

ナイロンたわしは、業務用で定評のあるスコッチブライトのものをおすすめいたします。