料理道具専門店 フライパン倶楽部

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美味しさの科学

2008年12月1日

美味しい出汁の理論

新春に食べたいのが、おいしい雑煮。 地域色が非常に豊かで、家庭によっても、実に色とりどり花盛りです。 愛知県のわが家の雑煮は、あさっりした味付けで、出汁に白醤油をおとしただけ。 具の中心は、もちろん焼き餅。鶏肉も入れてさらに旨味を出します。 そして、ちくわ、水菜、えのきたけを添えて、最後に花かつおを散りばめて出来上がりです。 これが、わが家の「お袋の味」でもあります。皆さんの雑煮はいかがですか。

ところが今日に至って、この雑煮文化の灯はあかあかと輝いているでしょうか。きっちりと親から子へと継承されているでしょうか。 この便利な時代を迎えて、ぷっつりと途切れてしまっていないでしょか。 それは、どの地域であっても、まず基本は出汁(だし)です。見事に粉末だしが席捲している状況に、危惧いたします。 おいしい雑煮が食べたいなら、あるいは、おいしい雑煮を食べさせてあげたいなら、 やはり、きちんと出汁をひくことでしょう。

出汁は多めにひいて保存する

そこで、出汁のひき方をご提案いたします。 私が出汁に開眼したのは、辰巳芳子(たつみよしこ)さんを通じてでした。 ちょうど昨年のこの時期に、辰巳さんのお料理教室に参加させていただきました。 出汁のひき方も、書籍などによると、人によって各種各様。 使う道具もいろいろです。 それで、混乱してしまう方もいるかもしれません。 そのあたりを、私なりに整理させていただきます。

まず、出汁は展開料理であること。 聞き慣れない言葉かもしれませんが、この展開という考え方も、辰巳さん発です。 私なりに、今回この展開にこだわります。 それは、継続の秘訣のようにも感じるからです。 「現在の料理関係の番組や本の多くは、一回の食事のことしか考えていないため、 そのとき食べるものだけを作って終わりです。しかし、台所仕事をもっと大きな枠で とらえて組み立ていく方が合理的であり、労力も軽くなるのです。」 そこで、出汁をまとめてひいて、冷蔵冷凍保存して、使いまわして行く。 なるほど、「出汁の日」を決めて、まとめて出汁をひけば、 かなり時間と労力が軽減できる。この考え方をベースにして参ります。

そこで、1回あたり2Lの出汁をひくことを想定します。 まず鍋を選びます。展開料理と同様に、道具選びも重要です。 経験的に、使いにくい道具は、長続きしないものです。 もちろん一回限りなら、何を使ってもそれほど変わりはないでしょう。 しかし、この出汁作りは、雑煮だけで終わらせたくない。 かえって、この機会に出汁ひきの魅力にも是非ひかれていたただきたいのです。 いつも使う前提であれば、道具選びはやはり重要なのです。

軽くて注ぎやすい出汁に相応しい鍋を選ぶ

七八分目程度で2Lとなると、通常は両手鍋20cmが重宝です。 片手鍋ですと、2Lを注ぐ時に、重くなるので片手鍋ではやや難があります。 しかも、わりと軽い部類のお鍋で、注ぎの切れがよく、鍋内に目盛がついているのが相応しい。 そこで、出汁鍋としてセレクトしたのが、クックパルプライム両手鍋20cmです。 取っ手も握りやすいので、いっぱいの出汁を注ぐにも安定感があります。 取っ手はステンレスハンドルですが、握る部分は熱くなりにくくなっています。 今回の調理でも、素手で握れました。 ただ、取っ手の付け根部は熱くなっていますので、扱いには十分気をつけてください。

昆布をしっかり見定めて、自分の舌で判断する

目盛の2Lのところまでお水を注いで、昆布を30分ほど浸しておきます。 この昆布は、しっかりと吟味します。知り合いやお店の方にアドバイスをもらいましょう。 函館が家内の実家なのですが、里帰りした時に「昆布館」という 観光施設に寄ったことがありました。函館界隈は昆布の文化が花咲いています。 義父によると、南茅部(みなみかやべ)産のものを推奨していました。 5cm角に切った場合で、これを5〜10枚入れます。 ちなみに、辰巳さんの場合は10枚ですので、他の書籍を見ても圧倒的に多い分量です。 レシピによってこれほど開きがあるのは、昆布の質の差が大きいゆえでしょうか。 このあたりは、自分の味覚で判断すべきでしょう。 あくまで目安にして下さい。

30分ほど浸したら、火にかけます。中火の強で煮立てます。 様子を眺めると、昆布からエキスのようなものがジュワジュワと出てきます。 オーロラというか、蜃気楼のような感じで美しいのです。是非、観察してみて下さい。 これが旨味でもあり、栄養分なのだと嬉しくなります。 しだいに、昆布が広がり、ヒラヒラと舞い、細かい気泡が表面につきはじめます。 沸騰させてしまうと臭みがでてしまうので、ヒラヒラ舞い始めたら、火を弱めます。 料理人はこの段階で昆布を取り出してしまうのですが、家庭用ではまだ栄養分が取れるので、 弱火でその後、20分ほどを目安に今しばらく煮出しを続行させます。

さあ、昆布を取り上げて、50cc程度の水を「の」を描くように回しいれて、 鍋内の温度を一旦下げます。そこで、削り節を40gほど(ひとつかみ強)を鍋全体に広がるように投入します。 温度を下げないと、削り節が浮き立って沈んで行かないので、差水をするのです。 そして、20〜30秒程度ほどで、火を止めて、すぐにこします。 実に、短い時間ですので、手早く行なえるように、ココは集中して下さい。

出汁を保存しておくのに相応しい容器を選ぶ

展開料理を想定していますので、野田琺瑯の持ち手ストッカー角型Lを2つを用意します。 やはり、保存容器は、保存状態を良くする琺瑯製がお勧めです。 しかも、白いものだと、出汁の色合いにうっとりできます。 自己満足ではいけませんが、楽しくなる要素だと思います。 この色目を見ると、気持ちもすっきりいたします。 耐熱ガラス容器でも良いのですが、破損してしまったり、光を通すのがやや気がかりなのです。 しかし、何が入っているのかが一目瞭然で、その点は魅力です。

また、あまり口が狭かったり、高さがあると注ぎにくい。 注ぎやすい容器であることが前提です。 例えば、スクエアサーバーのようなタイプだと、注ぎにくいのです。 さらに、1L以上のものだと重くなってしまい、扱いにくい。 ぬか漬け美人に入れることも可能なのですが 出し入れに不便です。やはり、1Lごとに個分けした方が良いと思います。

また、容器に手が付いていると、注ぎやすく、うっかり滑らすこともありません。 ただ、手が付くと収納にはやや場所をとってしまうかもしれません。 その点は、それぞれのご都合に合わせてみてください。 そのような経過で、個人的にお勧めは、 野田琺瑯さんの持ち手ストッカー角型Lです。 また、丸型ではなく、四角をお勧めするのは、四角を2つだと冷蔵庫に収納しやすく、見た目もすっきりします。 また、四角だと注ぐ時にも、角を使えるので注ぎやすい印象です。 たかが容器の選択のように思いますが、これも継続の秘訣。やはり、お料理はこの段階でも、本当に頭を使います。

保存容器に適した漉し器を選ぶ

そして、この容器にちょうどおさまる、万能こし器を置きます。 容器にそのまま置けて、手で添える必要がなく、固定できるフックが付いているもの。 それが、アイザワさんの万能コシW小(二重網)です。(上写真を参照) 今回は、両手はお鍋でふさがれていますので。 こちらの口もあまり狭くては、注ぎにくいです。 通常は、こし器の上にフキンやキッチンペーパーを置いて、 粕も残らない状態で抽出します。 今回は、こし器の網が2重になっているものを使い、フキンなどを敷かず、 そのまま注ぎ入れます。削り節を絞ると臭みがでるので、あくまで注ぐだけとして下さい。 それでも、フキンを敷かないとやや粕は沈みますが、家庭料理の範疇なら良しとします。 (粕の程度は、上写真を参照) お鍋から注ぐ時には、ゆっくりと慎重に。 慌てると、液だれしてしまうことがありますので注意して下さい。 これで、容器2つにそれぞれ注げたら、いわゆる「一番出汁」の出来上がりです。

さらに、2番出汁に進みます。残った昆布と削り節に、1Lほどの水を加えて中火にかけます。 煮えてきたら、ひとつかみの削り節を投入。しばらく弱火で静かに煮立てます。 味見をしながら、頃合を見計らって同じように漉します。 ただ、1番出汁で昆布の旨味をじっくりと抽出していますので、 物足りなさを感じるかもしれません。 結果としては、3L分の出汁が取れたことになります。 それでも、折角ですので、1番出汁を使って雑煮を作ってみてください。

今回は、展開料理を想定して、使う道具を中心に出汁のひき方をご紹介しました。 溢れる道具の中で専門店がセレクトした道具たちです。 いかに出汁作りを継続できるか、やはり快適に調理できる道具の要素が大きいと思います。 そして、この雑煮を食べて、「おいしいねえ!」の言葉をいただければ、 さらに意欲がわいてくるでしょう。果たして、新春の雑煮は如何に。 たとえ、その言葉がなくても、出汁をきちんとひいた雑煮は、味だけではなく、体に良い事は請け合いです。 背後では、新しい1年を健康で過ごしてもらいたい。その祈りが込められているのです。 お餅を食べるのも、末永く伸びるように、長寿の願いの表れとも伺っています。 餅だけではなく、出汁も同じなのです。そんな気持ちの入った雑煮は、誰が何を言おうと言わまいと最高なのです。 さあ、新春に最高の雑煮を振舞いましょう。