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代表者のエッセイ

2022年5月26日

デジタル時代に人間性を高める

豊橋商工会議所のIT導入支援委員会を通じてご親交を頂く豊橋技術科学大学客員教授で ソシオメディア株式会社の篠原稔和さんが監訳された 「センス&レスポンド 傾聴と創造による成功する組織の共創メカニズム」 (電機大出版局 ジェフ・ゴーセルフ、ジョシュ・セイデン共著)から、今回さまざまな気付きを頂いた。 フライパン倶楽部での経営を振り返りながら共有させて頂く。

原題は「SENSE AND RESPOND:How Successful Organizations Listen to Customers and Create New Products Continuously」2022年5月20日第1版1刷発行

デジタル時代の変化を知り、それに対応するためには、ソフトウェアの技術開発分野に手がかりがあった。 著者たちは、その分野の専門家およびデザイナーである。 この分野で生まれた思想やメソッドは、今日すべての業種分野に及んで組織や団体に関わる経営者たちに明日への道標を与えてくれる。 「ソフトウェアはまさに『世界を飲みこんでしまった』」製造業も小売業も然り。 それは、本質的なところでは、人間性を高めることであった。

ソフトウェアの技術による変化を迎えた世界では、ソフトウェアではなく、それを開発して利用する人間が問われていた。 まさに人間こそ中心であり、変われるか変われないかは人間次第である。 人間は変化を認知して行動していくことができる存在である。 変化に対応するとは、人間が人間らしくなっていくことであるのかもしれない。 主体はあくまでも人間である。まさに人間とは変化に対応できる生物だと読めた。それは「やればできる」とのメッセージに響く。

そして、まずは経営者たちのマインドセット。私なりに、常に明るくが問われていた。 デジタル時代とは、複雑であり不確実で先が見えない時代でもある。だから、不安や恐れがつきまとう。 そこを意識して、明るくする。やはり、笑っている時、微笑んでいる時、人間は人間らしく感じる。 また、変化というものに対して、不安や恐れではなく、自己を変革する好機ととらえる。 物事を前向きにとらえることである。実は、そこにも人間らしさが潜む。

個人的には、ネット通販を始めたころを思い出した。 「まず、やってみよう」を合言葉に、豊橋技術科学大学生とパソコン家庭教師に取り組み、その延長で ホームページの製作方法を指導頂いて、自社の通販サイトを開設。 その時に、商品を使用した使い心地の声が届いて「お客様の声」というページを作る。 その声とともに、こちらからの返答を公開。特に秀逸なコメントには、コメント大賞を月に一度送っていた。 このような対話があるページが顧客から評価されていた。

しかし、スマホとSNSが広がるとともに、コミュニケーションツールの変化に的確に対応できなかった。 ある程度、それで会社が回っていたので、危機意識を感じることもなく見送ってきた。 また、今日振り返れば、従来通りのやり方に拘泥していたことを反省する。 いつしか、当店のお株であった顧客との双方向のやりとりが希薄となってしまったのだが、 改めて、今日のデジタル技術を生かして、そこに立ち返ることを促してくれていた。

全般的にも自分のやり方が正しいと思い過ごしていたところがあった。 そうなると、人の話を聞いているようで、聞けなくなっていたと反省する。 もう一度、人の話をよく聞く、傾聴することから始めてみたい。 それは、社員に対しても然り。よく聞けることが、自由で率直な会議に至る。 社員が何でも語れるとは、リーダーの傾聴、人間性が問われていることになる。 まずは、社内での人間関係を整えること。謙虚であれとの言葉が響く。

改めて、事業とは、顧客があって成立するもの。 自分自身に仕えることではなく、顧客に仕えることである。 顧客の幸福を心から願うことであり、愛することでもある。 それでも、事業者は従者であり、幸福を追求する主体は顧客である。 事業者は、それをサポートする立ち位置で、顧客とともに、顧客に寄り添って幸福を追求する。 当社であれば「お料理を楽しむことで、自立した人・明るい家庭・美しい街を作っていくこと」 同じ方向を目指して、それを下支えする。

加えて、顧客の幸福を求めていく時に、単に便利だ快適だという欲望を一時的に満足させるものではない。 また、低価格などの過度なサービスを提供することでもない。 加えて、公益にも貢献する必要も生じるだろう。あくまで、事業者にとっても、社会にとっても有益であることが求められる。 関係するすべての人たちと折り合うこと。 そのためには、まずは事業者が確かな軸をもつこと。そして、顧客とは対等な関係であることが見えてくる。

今回、この書籍を通じて、自分が少しづつ見えてきた。 自分は自分を知らない。他者との出会いと会話によって、自分を知っていく。その時、相手も自分を知るに至る。 その積み重ねによって、信頼というものが醸成される。そこに育まれる人と人との関係性は貴い。 ただ、自分を知ることは、完全な正解はなく、どこまでも終わりがない。 どこまでも学び続け、変わり続けなければならない。そこには、人間としての成長、人間性を高めることが期待されていた。