今回は、名豊ギャラリーの加藤基吉(もとよし)さんです。
灯台元暗しといいますか、地元で活躍した美術家たちのことを今日まで知らずにいました。
次から次に出てくるお名前と事績に、この地域の豊かさを改めて感じました。
また、郷土作家の作品を展示する名豊ギャラリーのコンセプトは、
地域らしさ自分らしさを求める手がかりともなるでしょう。
こちらより視聴できます。
中村正義の生き様に自主独立を感じましたが、その気概は、もともとこの地域で育んだものかもしれません。
そこには、天才ゆえの力量によれるところもあったのかもしれませんが、
素直に物事を見る眼があり、素直に自分の良心に従ったようにも感じました。
それは、この地域の海であり、川であり、山であり、その風土で形成されてきたのでしょう。
また、正義を助けた郷土の人たちを忘れてはいけないと思いました。
三越百貨店の美術部の中村敏子さんが助け舟を出して、三越銀座店での展示会を開催したこと。
人人(ひとひと)会を通じて星野眞吾をはじめとする郷土の仲間たちにも支えられていました。
ここぞという時にこそ、同郷のよしみとは、大きな力を発揮いたします。
わが郷土では、昭和6年に開設された豊橋公会堂で絵画展示がすでに行われていたそうです。
先人たちは、そのような場を作り、アートを育てて、郷土を愛する心を涵養してきました。
ギャラリーは、人との出会いの場であり、交流の場でもありました。
名豊ギャラリーの精神は、名豊ビル跡地にできるエムキャンパス「まちなか図書館」にも継承されていくことでしょう。