今回は、ふるさとの歴史を演劇で伝える宮下孫太朗さん。
その会を設立するきっかけは、郷土の偉人の銅像に
蜘蛛の巣が張っていた現実からでした。わが故郷の産業振興に大いに功績があり、
民間人女性として初めて天皇から表彰された小渕しちさんの事績が忘れられようとしていました。
宮下さん曰く「かわいそうに思った。」
こちらより視聴できます。
当時の豊橋市教育委員会の加藤正俊教育長も同志として加わりますが、
「地域を愛せない者は、日本を愛せない。」その言葉は印象的であり、
「地域が独立しなければ、国家は独立できない。」とも思いました。
果たして、日本国は自主独立と胸を張れるのか。まず、それぞれの地域が自主独立することが、
この時代も求められています。
自主独立は、歴史および先人たちの生き様を知ることに手がかりがあります。
そして、それは子供たちに継承していくことが求められていて、
故郷の先人たちは、製糸工場経営者の小渕しちさんをはじめ、
「神野新田物語」の神野家の人たちも、その務めを果たされてきた。
そして、歴史を伝える過程で、伝える人自身が、より深く知ることできる。
今夏の舞台では、GHQによる農地改革前から農民たちのことを想い、
小作農から土地を所有できる自作農を目指した神野三郎さんの生き様が描かれるようです。
それは、工女たちのことを想って経営していた小渕しちさんともつながります。
農民に自由を、女性に自由を。そこには、あくなき闘いがありましたが、
歴史を伝えるという営みも然り。宮下さんが武士に見えました。