お料理を始める時に、まずは揃えておきたい確かな道具の一つが急須だと思います。
茶葉を入れて、お湯を注いで、湯飲みにつぐだけのシンプルな行為は、調理とは言えないものの
調理の手始めとなります。そして、お手入れをします。このお手入れが大切です。
すなわち、自分の手を使うことであり、その点では、道具の扱いの門とも言えるでしょうか。
ほぼ毎日お世話になる道具でもあり、道具の醍醐味に触れやすい道具と言えるかもしれません。
しっかりと抑えておきたい道具のように感じます。
そこで、急須の品揃えに関しては、こちらのページをご参考下さい。
今回、もう一つ味わいのある鉄(鋳物)製の急須をご紹介いたします。
いわゆる鉄瓶と同じ外観ですが、内面は錆びないように琺瑯加工がされています。
そのため鉄分を摂取するには不向きですが、表面がガラス質となるため鉄臭さはなく、お湯がまろやかになる感じもいたします。
ただ、蓋の裏側、注ぎ口周囲、茶こしが触れる縁回りは、琺瑯がかかっていませんので、
しっかりと拭き取っていただきます。
内面は琺瑯加工で錆びの心配はありません。ステンレスの茶こしが付属されています。
また、底面が濡れたままで、テーブル等に置いてしまうと、輪染みと呼ばれる
染みが付着してしまいます。よく拭き取っていただくか、鍋敷き等敷いてお使い下さい。
なお、琺瑯が割れてしまうおそれがあるので火にかけることはできません。
このように扱いには、他の素材よりも配慮する必要がありますが、
道具の扱いを勉強できるとも言えるかもしれません。
裏側もシンプルな作りで、汚れの溜まる所がなく比較的お手入れもしやすいです。
既製品のペットボトル飲料やインスタントのお茶は便利ですが、寂しいものです。
香りの高い、温かいお茶を飲むためにも、一つ急須があるだけで、ぐっと生活が豊かになる印象がございます。
茶葉を入れて、蒸らしながら、お湯を注いで、そして、湯飲みに注ぐ。
この一連の所作は、背筋をピンと伸ばすものでもあり、生活が引き締まる印象もあります。
そんな視点で、新生活に急須をおすすめいたします。