フッ素樹脂加工のフライパンは、買い替えが比較的多くなってしまいます。 そこで、長くご愛用頂きたい方には、鉄製と並んでステンレス多層がおすすめです。 ステンレス多層とは、表面はステンレスですが、内部に熱伝導性の良いアルミ等を挟んだ構造となっています。 かたや、ステンレスのみですと、焦げ付きやすくなります。 そのため、ステンレス多層であれば、熱伝導性が良く、厚みがあることで保温性にも優れているので、美味しく調理ができます。
宮崎製作所のYouTubeチャンネルで「ステンレスフライパンで餃子を焼く」もご覧になって下さい。 ただ、9分と長いので倍速で視聴して下さい。火加減も分かるとベストですね。
美味しく調理ができるとは、鍋全体をむらなく適温180度に保てることとも表現できます。 熱伝導性が良いと、むらなく全体に熱が広がります。また、保温性が良いと弱火で適温を保持できます。 ポイントとしては、フライパン表面をむらなく適温180度にすることです。 ただ、強火を使うと、ある部分が極端に高温になり、温度むらが生じますので、中火以下で予熱して下さい。 予熱のおおよその目安としては、中火(中レベル)90〜120秒前後です。
鉄製とステンレス多層を比較してみます。 油の馴染みの面では、鉄製の方が優れていますが、フッ素樹脂のように油は弾かないので、ほどほどに油を生かすことができます。 そして、鉄製は、洗剤でのお手入れをなるべく控えて頂きますが、 ステンレス多層は、毎回洗剤を使用してお手入れができます。 しかも、焦げ付いた時は、鉄製と同様にナイロンタワシ等で磨くこともできます。 そして、熱伝導性が良いので、油返しをしなくても、底面全体にむらなく熱が行き渡ります。
この前提で、おすすめできるステンレス多層フライパンは、 ジオプロダクト・ソテーパンです。 こちらは7層で3.0mmの厚みとなっています。やや重くはなります。 浅型鍋に近い形状ですので、側面部分は垂直に立っています。 そのため底面が広くなり、餃子などたっぷり並べて焼くことができます。 ただ、縁周りの食材は取り出しにくいかもしれません。 深みもほどほどにありますので、ソースを入れて煮込むには好都合です。 炒め物をはじめ、煮魚などにも重宝でしょう。
【ちょっと補足】「道具選びの眼 ステンレス製フライパンとは」(note)で改めて整理しています。また、燕市の中学生が紹介している メーカーのブログ「ステンレスのフライパン」が面白いので参考にして下さい。