炒め物を美味しく仕上げるためには、使う油もポイントです。
当店で推奨する故郷の油、
マルホン太白胡麻油の竹本油脂さんでは、
年4回季節ごとに「ごま油の四季」というPR誌を1986年から今日までずっと発行しています。
当店でマルホン太白胡麻油を購入の方には、当店も発売以来ずっとお付けいたしています。
最近では、ホームページでもご覧いただけるようになっていますのでご参考下さい。
前回の秋109号では、検証シリーズとして「太白胡麻油でつくると炒め物はおいしい」が特集されていました。
なぜ、美味しいのかが検証されていました。
まずは、太白胡麻油が酸化に強いことをあげていました。
油が酸化することを「油が疲れる」または「油がへたれる」と表現するそうですが、
味や香りも悪くなってしまう。
その時、太白胡麻油は、酸化しにくく味や香りを損ないにくい。
それは、抗酸化成分の「ゴマグリナン」と抗酸化ビタミンとも呼ばれる
ビタミンEが豊富に含まれるためだと言われています。
業務用での炒め物は、油を何度も使い回す等、油の酸化が進みやすい状況があるようです。
そのため、太白胡麻油を使えば、油の酸化が進みにくく、美味しくなるとのことでした。
同じく酸化に強いのが、オリーブオイルです。
ただ、炒め物では、オリーブオイルの特有の香りがあるため、その味が優ってしまいがちです。
その点で、太白胡麻油は、苦みや雑味に由来する複雑な味が少なく、ニュートラルでありながら、
まろやかさがある。(煎った胡麻油とは別物ですのでご注意下さい。)
食材そのものの味を覆うことがありません。
特集記事に登場する料理人は、悪い味がつかないと表現していました。
すっきりしているのに、コクがある。あるいは、澄んだ味とも言われます。
炒め物でも素材のピュアな持ち味を邪魔しないとのことでした。
なお、特集記事の内容を、当店の視点で補足させていただきます。
炒める時の温度は、あくまで揚げ物と同じで180度前後です。
そして、鍋の一部が180度ではなく、側面も含めて鍋底全体が180度になることが理想です。
そのため、家庭用では安易に強火では予熱しないことです。
鍋の大きさや厚みが違うため、炎の当たる箇所が極端に高温になるからです。
加えて、予熱時の油返しが大切です。
油返しにより、炎から離れた位置にある側面との温度むらが解消されます。
大切なのは一部が高温ではなく、全体が適温(180度前後)なのです。
加えて、なるべく容量大きめのお鍋を使っていただくと良いです。
容量が大きければ、食材全体にむらなく熱が通りやすくなるので、短時間に仕上げることができます。
その結果、水っぽくならずシャキッと美味しく仕上がります。
小さなお鍋で食材が多いと、全体に火が通るまでに時間がかかってしまうばかりか、
水も出て来てこびり付きやすくなります。深みのある炒め鍋で、油返しをすれば万全でしょう。
また、健康面でも太白胡麻油を見直していただければと思います。