広島アルミの無水鍋が、IH(電磁調理器)対応となりました。
それが、KING無水鍋です。
KINGという名前には「料理を通じて日本の食生活を豊かにするお鍋の王様でありたい」
開発者の想いが込められているそうです。
その名前と言い、その風貌と言い、どこか昔懐かしい感じが漂います。
こちらは1953年の発売ですから、半世紀以上の歴史をもつメイドインジャパンのお鍋です。
このようなロングセラーの商品には、それなりの理由があります。
軽くて扱いやすく、しかも美味しく調理できる。お鍋の王様に相応しいお鍋なのです。
素材はアルミ鋳物で、底の厚さは6.5mmと厚くなっています。
このような厚手タイプは、揚げ物、炊飯、そして、煮物には相応しいのです。
形状的には、やや浅めですので、揚げ物が取り出しやすい。
しかも、この厚みがあれば、温度を保ちますので、美味しく揚げることができます。
美味しく揚げるしくみに関しては、こちらのページも参照下さい。
また、この素材は、文化鍋でもおなじみですが、ご飯を美味しく炊くことができます。
文化鍋に比べると、吹きこぼれには気を付けていただきます。
さらに、余熱調理ができます。
基本的に弱火でじっくりと食材に熱を伝えることができるのです。
この弱火でじっくりは、食材の表面を焦げ付かせず、内部にもしっかり熱を届けますので、
ふっくらと美味しい煮物に仕上がります。
名前の無水鍋のごとく、少量のお水で、野菜などを蒸し茹でることができます。
(全く水無しではなく、基本的には水洗いした状態で濡れている水を利用します。)
お鍋の中がオーブンのような状態となって、食材に優しく熱を伝えます。
その結果、水に浸さないので、水に溶解しやすいビタミンなどが溶け出しにくくなるとも言えるでしょう。
また、オールアルミ製で、樹脂などを一切使用していませんので、汚れが溜まりにくく、お手入れが楽です。
破損してしまうような箇所はありませんので、何世代にも受け継がれるお鍋とも言えるでしょう。
オーブンにもそのまま入れることができて、パンやケーキを焼くこともできます。
そして、特徴的なのは、蓋がフライパン代わりになることです。
こちらで焼いたり、炒めたりができます。
熱伝導が良いため熱むらも少なく、保温性も良いので温度制御もしやすい。
なお、蓋はIH(電磁調理器)に対応いたしていません。
蓋はフライパン代わりとなり、焼いたり炒めたりが可能です。
ただ、オールアルミ製ですから、素手では扱えません。
鍋つかみ等でつかんでいただく必要がございます。
そして、アルミ製は、もともと酸アルカリに弱いので、梅やお酢を使う調理などは不向きです。
使用後は食材を鍋の中に保存したままにしないように気を付けていただくと良いでしょう。
アルミは、水と反応して、水酸化アルミニウムを形成して、それにカルシウム等が混ざると、黒く変色することがあります。
あくまで、無害ですのでそのままご利用下さい。気になるようでしたら、クレンザー等で磨いて落として下さい。
その後、米のとぎ汁を入れて15分程度煮沸すると、アルミの表面に膜が形成されて変色しにくくなります。
なお、変色予防策として、使い初めに、この米のとぎ汁の煮沸をしておくと良いです。
炊飯よし、茹で物よし、揚げ物よし、煮物よし、蒸し物よし、焼けて炒めて、しかも軽い。
お手入れが楽。末永く使える。そんな万能鍋をお役立て下さい。
底面は電磁調理器に対応させるために、アルミ板の上に磁性を帯びる物質を溶射させています。