今回は、建築家の黒野有一郎さん。
アイデアが実現するお手本をご自身で示すばかりか、それをサポートすることに取り組まれていました。その点では、「アイデアを実現させる街」と言った方が相応しいのかもしれません。
当事者と言うよりも、周りにいる人たちの力添えによって、それが実現するとも思いました。
こちらより視聴できます。
アイデアはどのように湧いてくるのか。
地元の小学生たちが取り組む「お店をつくろう!〜小さなまちづくりプロジェクト〜」
このアイデアは、黒野さんが絵本作家の美術館を作る時のプレイベントで、
地元の子供たちの実状を知ったことに由来していました。
果たして、自分の故郷の子供たちは、自分の街を知っているのだろうか。
自分事として捉える感性こそ尊く思いました。
それを実現に至らせるために、地元の小学校に乗り込みます。
校長先生と交渉するのですが、先生方とは違った多様な視点で評価ができるなどの戦略も練っていました。また、会場への作品の搬入を家族にお願いするなどの苦労話を伺いました。
それを楽しみながら、責任をもってやり通すところも、アイデアを実現するための大きな要素だと感じました。
黒野さんが、まちなか衰退の理由は「公の毀損」だと言われていたのが印象的でした。
どれだけの人が街に愛着をもち、自分のものと思っているのだろうか。
その点でも、「お店をつくろう!」は子供たちに、その気持ちをはぐくむ取り組みであり、
それは主体性の発露であり、自由につながると感じました。
アイデアが実現するとは、自由であると解せるのかもしれません。