新潟県にある自社工場でフライパンを一貫製造しているウルシヤマ金属工業は、 確かなフライパンを製造する国内メーカーです。 一貫製造とは、他の工場には出さず、自社で製造することです。 そのメーカーで、今月IH仕様の新しいフライパンが発売されました。
ウルシヤマのフライパンは、一貫製造されていることでの安心感もありますが、 フッ素樹脂のコーティングまで自社で手掛けています。 そのような製造体制ですから、フッ素樹脂の安全性にも確かな知識があり、 品質の良い確かなフライパンが生まれてくるのだと思います。 改めて、フッ素樹脂の安全性に関しては、こちらのページを参照下さい。
もともと、このフッ素樹脂はデュポン社が開発したもので、テフロンの呼び名で今日も親しまれています。 このテフロンにも、グレードがさまざまあるのですが、 新発売のフライパンには、最新のテクノロジーが駆使された 最高グレードのテフロンプロファイルを国内市場で初めて採用しています。 その点でも画期的なフライパンとなります。 その特徴は、汚れの落としやすさと優れた耐久性にあります。
ドット部分は、ダイヤモンドのような硬さを持ち耐久性を高めています。
こちらの外観は、数年前に流行したマーブルコートのフライパンに似ていますが、メーカー曰く 似て非なるもの。従来のマーブルコートは、同じくフッ素樹脂でしたが、それは大理石調の装飾でした。 こちらは単に装飾だけではなく、実益も伴っている点が大きく違うところです。
その大理石調のドット柄の部分は、ダイヤモンドとほぼ同等の硬さをもつシリコンカーバイトとなります。 これをコーティング内に配合することで、表面が傷つきにくく、劣化しにくくなっているのです。 その結果、相対的に優れた耐久性をもつのが最大の特徴です。もちろん、金属ヘラが使える硬さとなります。
外側はステンレスが美しく磨き上げられて、汚れが付きにくく落としやすくなっています。
本体は、アルミとステンレスを重ねた全面4層構造で、しっかりと熱を蓄えて 温度調整がしやすくなります。また、熱伝導性にも優れて、むらなく全体に熱を伝えます。 この構造を採用することで、従来品よりも上記の熱特性を向上させつつ、しかも10%の軽量化を実現しました。 特に、電磁調理器(IH)との相性は良いとメーカーでは太鼓判を押しています。
それでも重さは感じますが、電磁調理器では変形しづらく、熱むらはなくなり、 美味しく調理ができるので、バランスのとれたIH仕様のフライパンとも言えます。 かたや、軽くて板厚が薄いものは、変形しやすいことに加えて、熱が偏り焦げ付きやすくなり、 火加減などの扱いが難しくなります。
ハンドルは、樹脂製で握りやすくスタイリッシュな印象です。
先日はじめて、ウルシヤマさんの工場を訪問しましたが、米どころの田んぼの中に工場がありました。 型にアルミを流し込んで本体を作ったり、フッ素樹脂を塗装したりする現場は、非常に高温となります。 特に夏場は過酷だろうなと想像しながら、職人さんたちがフライパンに黙々と向き合っていました。 改めて、そんなご苦労があって生まれてくるフライパンだと教えていただきました。
フッ素樹脂で電磁調理器に使えるフライパンは市場に溢れています。 その中で、どれを選んだら良いのか。迷われている方は多いと思います。 そんな中で、日本製の確かなフライパンをお探しの方には、おすすめできます。 さっと汚れが落とせる加工パンは、忙しい時には重宝です。 鉄フライパンと使い分けても良いかもしれません。 また、加工パンに慣れている方にも、使い心地の良さを感じていただけると思います。
注意:こちらのシリーズは、 製品安全協会が定める 「クッキングヒーター用調理器具」の認定基準に適合しています。 いわゆるSGマークが付加されています。 その結果、当該製品の欠陥が原因で発生した人身事故に対し賠償措置が講じられます。 なお、用途ごとに試験内容と認定基準が異なっています。 そのため、こちらのシリーズは、「天ぷら鍋」(揚げ物を想定する調理器具)の認定基準には達していないため、 取扱説明書では「天ぷらなどの揚げ物料理には使用しないでください。」と表記がされています。 ただ、ディープフライパンおよび炒め鍋であれば、 揚げ物調理に対応できるだけの十分な性能を有しています。 そのため、現状SGマークの賠償措置を希望する場合には、揚げ物調理はお控え頂ければと思います。